マスク・ド・S.G
同人ゲームハンター。同人ゲームが好き過ぎて、少しおかしくなっちゃったこともあったけど、今はもう大丈夫だよ。最近はジップロック詰めの袋系ゲームを夜な夜な開封して中の空気をたっぷり吸引するのが日課に。
ゲーム・カワカミ
フリーライター。三度の飯よりドイツゲームが好き。ちなみに最近のヒットはトムとジェリーカードゲームとキルショット。って、そういやドイツゲー自体あんまやってねえズラ。同人ゲームは、ほとんど興味がない人。
マッド・ドッグ・タメラ
ルール超訳家。同人だろうがドメジャーだろうがカッコイイものはなんてカッコイイんだろう主義者。アートワークにとことんこだわるイラスト乞食。今年のベストはもちろんエピックスペルウォーズでやんす!
ゲームマーケット2012とはいったい何だったのか。#4
5千円? なんだそりゃ!
- そういえば、オインクゲームズの新作、『さるやま』のカード、すげえペラペラだったね。
- でも六角形のカードはカッコイイよね。
- 俺は『ペンギンパーティ』のスットコドッコイなイラストが好きなんだけど。
- マーケティングを無視しちゃってる感じのやつね。そういうのがドイツゲームでも減ってきてるよね。
- それは同人ゲームにもいえると思う。
- 一時期、ほんとに絵を描けるひとに仕事が殺到したりとかあったもんね。でもこれからは徐々に二極化して、コンポーネントとゲームの中身両方ともちゃんとしてるとこと、コンポーネントを完全に捨てて中身だけでやりましょうってところが増えていくんじゃないかな。
- たしかに2年くらい前から同人に関しては値段とコンポーネントの質がひたすら上がっていってる印象だったけど、今回はブースが増えてこともあるけど、低価格のやつが前回より増えた気がしたな。
- もう"コンポーネントはちゃんとしなきゃブーム"が一段落すると思う。
- 今回、上限がわかったよね。『トレインズ』ってゲームが5千円の大台に乗ってね。
- 5千円? なんだそりゃ!
- 5千5百円。
- ホントに!? すげえな。
- マーティン・ワレスの鉄道ゲームみたいなボードに『ドミニオン』みたいなカードが500枚ついてる。
- でも5千円だと相当売らないといけなくなるでしょ?
- それはわかんないけど、値段が上がれば上がるほどプレッシャーがかかるのは確かだよね。
- ここ1,2年で海外ゲームの日本語版がどんどん出るようになってきて、でバカ高い値段を払う傾向って限られたゲームだけになってるんだよね。
- たしかに以前は大箱だと9千円くらいするのがいっぱいあったよな。
- 海外ボードゲームの値段自体が下がってるからね。5千円を超えるとかなり高いと感じるようになった。
- 作ってる人が大金持ちで余裕があればいいんだけどね。1個も売れなくてもいいよって感じだったらいいんだけど。貯金全部はたいて作ってますってノリで作っても、それが500円のゲームの10倍面白いかっていうと、なかなかそうはならない気がするし。
- なるかもしれないけど、ならない可能性が限りなく高い。もちろん金かけた分だけ規模は大きくなるんだろうけど。
- 作った人の負担が大きくなってピリピリしちゃうと一線超えちゃってる気もするよね。
- ピリピリで思い出したけど、誰か1人がつまんないって言ったら、遊んでもないのに、つまんないゲームって烙印を押されちゃいがちなのも、作ってる人からするとたまんないよな。
- たしかに。最初から情報量が少ないところで、誰かの発言が全体の雰囲気になっちゃうってところがまずい気がする。
- 買おうと思ってても、誰かがつまんないって言ったから、もういいやってなっちゃうことってあるし。
- でも、誰かがつまんないって書いてても、遊んでみて覆されるゲームってたくさんあるよな。
- そもそも遊んでつまんないって書いてる人がルール間違ってやってることもよくあるから。
- 俺らが限られたツイッターなんかの情報だけみて、それが世の中だと思ってるのが、まず問題なのかもしれないけどね。
- でも『サクサク三国志』が売り切れたとか聞くと怖くなるね。
- ユーストでS.Gが面白いって言ってたのが影響してたとすると・・・、またステマ成功ですね!
- だからなんももらってないって!
- でも、あれ見てた人が、「本当に面白いのかと思ったよ」って言ってたよ。その言い方自体にも語弊があるけど。
- 三国志好きな人にはちゃんと面白いって! いろんな楽しみ方や面白さがあって当然なんだけど、同人ゲームってすべての楽しみ方を伝えられないっていうもどかしさはあるよね。
- 対象が近すぎて軽口さえ叩けないっていう閉塞感があるよね。
- そもそもやらないとわからんからね。でもサクサクに関してはもしかしたら数を持ってきてなかったからかも知れないけどね。
- 最近、特に思うのは、個人での発信とか事前にウェブでどれだけ告知するかが重要になってきてるってこと。
- 『ヴォーパルス』を作った人が、『ドミニオン』の作者のバッカリーノのインタビューの翻訳記事とかを掲載して自分のブログに読者を付けたうえで、そのあと自分がゲームを作りますっていってね。
- それで『ヴォーパルス』は話題になった。
- そのあとも、印刷代がいくらかかって、設営がいくらかかってってところをある種、バカ正直に語ってね。
- しょうもない勘ぐりする人が多いけど、気になってるところを全部言っちゃってね。ちなみに利益はほとんどなかったんだけどね。
- なんもしてない人と、ちゃんとしてる人の差が開いていってる。
- タンサンファブリークやドロッセルマイヤーズはツイッターで、エゴサーチしてRTするんだけど、あの辺をフォローしてると、この商品、期待してるんだなって煽られ感はあるよね。いいか悪いかは別にしてね。
- 商売としてみたら、もちろんありだろ。
- そういう紹介のうまい人たちが多くなってるから、そういうのがヘタな人は押しやられるよね。
- でもそれでいいと思うよ。そういうのがうまくない人が人気や世の中の流れをほっぽらかして、シコシコ作ってるものが面白かったりする。たぶんスットコドッコイなゲームってそういうところから生まれるんだろうし。
- そうなんだよな。たぶんそういうのが苦手な人が作るものにこそ宝が眠ってて、俺が魅力を感じてる部分なんだよ。
- だけど今後、そういう人が“コンポーネントはちゃんとしなきゃブーム”に数年遅れて参戦! なんてこともじゅうぶん考えられるけどね。
- 20部くらいを近所の印刷屋に頼んで、軽く4万円越えとかね。
- それは本当にやだな・・・。