第一回:ぜんぜん関係ない女子を連れてゲームマーケットに行ってみた。|ボードゲームさそり

ボードゲーム・サソリ 第1回
ぜんぜん知らない女子を連れてゲームマーケット2012に行ってみた 前編#2

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店員さんを軽く無視!

ということで、5階フロアに入る。すでに14時。数時間前と比べると混雑は若干マシになっている。まずは入口を入ってすぐのジーピーのブースへ。ドイツボードゲームの金字塔『カタンの開拓者』の日本語版を発売しているメーカーだ。

他にトランプやチップなどのカジノグッズも取り扱っている。今回はカタンの拡張セット『カタンの航海者』を中心に出店していた。
『カタン』の説明をするスタッフの前で数秒立ち止まるが、すぐにスルー。
リコ「最初は簡単なゲームかと思ったんですけど、海賊がなんとかっていう話だったので難しそうだから離れました」
来場者に黙々とカジノチップを配るブースの人を発見。そちらへ向かう。
リコ「これ、もらえるんですか!?」
ブースの方「はい、どうぞ」
リコ「うわっ、重たい! 本物ですね」
チップを手に取りハイテンションに。ちょっと喜びすぎじゃないの。
リコ「だってうれしいじゃないですか! タダでもらえるんですよ! もらえるものはもらっとこうと思って。使う機会もないんですけど。以前海外でカジノに行ったことがあったので、なんとなく嬉しくて」

そのまま、となりの伊藤商会/プレイスペース広島のブースへ。

いつもはボードゲームも多く取りそろえているが、今回はゲームはほとんどなく手作りの石膏サイコロのみを出品していた。ビッシリと並んだサイコロの前で佇むリコさん。
ちょっと、まさか、この人、これももらえると思ってるんじゃ・・・。
ブースの方「お世話になります」
リコ「かわいい! これやってみていいですか?」と言いながらおもむろに目のイラストが描かれたクトゥルフっぽい目のイラストが描かれたダイスを手にする。
「いいですよ」と器を差し出すブースの人。

コロコロ。3の目が出る。
リコ「・・・・・・」

リコ「・・・・・・。で、3が出て、どうなるんですか?」
ブースの方「えっ? まあ、サイコロですよ。ダメージダイスです」
リコ「あ、そうなんだ! ゲームじゃないんですね。ダメージジーンズみたいな感じですか?」
違います! 
リコ「お祭りの露店みたいな感じだったし、あそこだけなんか雰囲気が違ってなんだろうって思って。サイコロのゲームだと思いました。サイコロに描かれたイラストの、猫ちゃんとか目のゲームだと思って」

次に立ち止まったのはタンサンファブリークのブース。『ヒットマンガ』が有名な関西のイケてるゲーム集団、今回は長らく絶版だった名作ゲーム『ファブフィブ』のリメイクをリリースしている。
なぜか、真うしろのB2Fのブースの人が出てきてタンサンブースの接客をしてくれる。
ブースの人「いらっしゃいませ。こちらはですね。ウソをついて人をだましてやろうというゲームです。ヒットマンガは、この面白いコマにアテレコしていこうっていうゲームです。よく売れてます。売れすぎて放心状態! 売れすぎて放心状態なんですよ。これはいい。この絵はいい! 褒め合っててなんですけど」
リコ「・・・・・・。(知らん顔)」
ブースの方の、セールスマン風のまくし立てるような説明に言葉を失う。というか、あからさまに無視するリコさん。あまりの勢いにビビリすぎて硬直してるのだろうか。
しばらく話続けていたその人が他のスタッフに呼ばれていなくなると、別の人(タンサンブースの人)に『ヒットマンガ』の説明を求めた。
ブースの人「カードの吹き出しにセリフを入れて、どのカードか当てるゲームです」
リコ「じゃあ、やってみてください。これは?」

一枚カードをブースの人に見せる。
ブースの人「えーと、”こいつ、動くぞ”みたいな感じで」
リコ「じゃあ、これは?」
ブースの人「ちょっと待ってください・・・。えーと、そうだな”給料あがったぞ!”」
リコ「じゃあ、これは?」
ブースの人「ちょ、ちょっと! もうやめてください!」
新作ゲームの『ファブフィブ』を見て、カワイイ! と言いつつも、何も買わずにブースを離れた。
リコ「ウソをつくゲーム(ファブフィブ)はトランプのダウトみたいなゲームですよね。ダウトは昔、よくやってました。マンガのは(ヒットマンガ)面白いですね。本当に私でもできるし。見た目もかわいいし」
――ところでさっきなんで説明されても知らん顔してたの?
リコ「ガーッと早口で言われると怖じ気づいちゃうんですよね」
いやいや、たしかに多少早口かもしれんが、端から聞いてる分には、けっこうわかりやすかった気もするんだけど。つーか、ブースの人に、むやみやたらと『ヒットマンガ』のセリフを入れさせるリコさんの方が数倍怖いって!

なんかモンスターのゲームが多いですね・・・。

続いて彼女が向かったのはバネストのブース。言わずと知れた名古屋の有名ショップである。

店の前に人垣ができている。客がいるブースはやはり気になるようだ。

リコ「あっ、バイオに似てる! これバイオハザードですか?」
ゲームを手にブースの人に話しかける。

ブースの人「そう。バイオハザードですよ。デック構築であるんですよ。ですのでこれが基本で、アライアンスのパートナーモードが2人1組で動くモードがあったんですよ。それプラスこれ、アルバートウエスト? こっちはゾンビモードがありまして、ゾンビになります。
リコ「え・・・? は? えーと、ゾンビになれるの? すごーい」
ブースの人「なったら死亡だけどね」
リコ「こわーい。なんて名前でしたっけ?」
ブースの人「これは『デジデントイービル』。向こうではそういうんです」
リコ「なんかバイオハザードっぽいなって思って」
ブースの人「そのまんまです。そのまんま権利をもらってますから」
リコ「これは?」
ブースの人「『ダンジョンファイター』はダイスを足の間から投げたり、股の間から投げたり、トスアタックで投げたりね」
リコ「これは?」
ブースの人「『ゴブリンズ』ですね。ボスはゴブリンのカードをプレイすることでゴブリンの陣営を組むって形になります。カードをプレイした段階で能力を発揮したということになりますので・・・」
リコ「は、はあ? へえ、そうなんですね」

 なぜか知ったかぶりを決め込む彼女。
リコ「なんか、さっきからモンスターのゲームが多いですね・・・」
ブースの人「うちはそうですね」
リコ「そうなんだ。面白―い」
ブースの人「もともとこういうのをやってますからね」
リコ「へえ。そうなんだー」
と言いつつブースを離れる。

リコ「モンスターのゲームって多いんですね。ただ店員さんの話は専門用語が多いし、早くてよくわかんなかった(笑)。モンスターが出てきてとりあえず、なんか感染してたらダメみたいなのはなんとなくわかったかも。でもバイオハザードは有名なのですぐわかりました」

前編#3へつづきます